宝箱からの声を聞け

夢と言う言葉は、夢があって大好きだ。でも、夢をおとぎ話のようにしてしまうことは好きじゃない。夢は見るものじゃなくて叶えるもの。そんな気持ちでブログを始めました。

MBA(経営学修士)は使えるのか?

MBAは時代遅れ」とか「自己啓発セミナーみたいなもんだ」とか「MBA卒を採用したけどあいつら使えない」との批判を耳にする。
その批判が的を射ているかどうかを考える前に、まずMBA経営学修士)ではどんなことを学ぶのかまとめてみたい。

MBAの授業は、大半がケースといわれる、「(大抵は実際にあった)ストーリー+データ」が教材である。
そして授業では、「こういう状態に自分が置かれたら、どういう決断をするのか、それはなぜか」が延々と問われる。
しかも「あなたがアメリカの大統領だったら民間にまぎれたテロリストの拠点を空爆するか?」のように、ケースは極めて決断が難しいものばかりだ。

意思決定に必要な完全な情報はそろっていないし、「これが正しい結論だ」という「正解」などない。
そのような状態で、「何が正しいのか」ではなく、「お前ならどうするんだ」としつこく問われる。

経験したことがない問題に対して決断するには、何度も不完全な情報を元に、限られた時間内で決断する訓練をすることが重要だ、と考えられているのだ。
だから、ケースを重視する。

MBAとは、知識を得る場ではなく、【決断】の訓練の場だ。
決断の訓練を通して、決断のプロセスと決断基準を確立することが狙いとなる。

アメリカと比べて、日本の一般的な企業では、優れた決断によって会社に貢献しても給料は変わらない。。
そもそも日本のエグゼクティブは、「決断」をしない。
取締役会レベルでも、社内役員会議でも、部下から上がってきたよくわからない話を承認したり「もっと調べてから来い」というダメだしをしているだけだったりして。
答えがわかっている事じゃないと「決断」をしたがらない。

そのような風土の中でMBA経営学修士)の経験は、異質すぎてかみ合わない。。
日本の企業風土において、MBA経営学修士)は「役に立たない」のではなく、「役に立つ場がない」のである。